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2004年06月27日(日曜日)

E.T.

久々にMacの前で長時間遊んでみる。
懐かし音楽もひとしきり漁ったので今度は映画音楽漁りにいってみようか。
映画音楽で外せないのはやはりE.T.だ。

この曲はエリオット少年とE.T.が自転車で空を飛ぶあの有名なシーンで使われる。
初めてこの映画を観た時は確か中学生だったと思う。
あの多感な時期に友達と映画館に行き大きなスクリーンで見れたのは今から振り返ればとても良かったと思う。


で、この映画は宇宙から来たE.T.とエリオット少年の友情のお話なので当然クライマックスはE.T.が宇宙船に乗って帰ってしまう別れのシーンだ。
劇場中の観客はもう涙涙なのだが、私は既に涙が枯れてしまった状態だった。

当時中学生だった私はどこで涙したのか?
この自転車で空飛ぶシーンで何故か泣いてしまったのだ。

劇場を後にしながら友達が「やっぱり、E.T.との別れのシーンで泣いてもたわ。」などと話しており、皆一様に「うんうん」と頷いている。
私一人が自転車で空飛ぶシーンで泣いたなどとは言い出しづらい雰囲気だった。
そのシーンで感極まった後、ハタと正気に戻り回りを見渡しても皆泣いている様子ではなかったからだ。

それから「何故オレはあのシーンで泣いたんだろう」とずーっと考えていたが、答えはなかなか見つからなかった。


月日は流れ2年前ぐらいにデジタル・リマスター版として再度E.T.が劇場公開されたので、妻と劇場に足を運んだ。
「何故オレはあのシーンで泣いてしまうのだろう。」という疑問が頭の片隅に残りながら、問題の空飛ぶシーンへ。
20年近くの月日が経ったにも関わらずやはり泣いてしまった。
今度はちゃんと(?)別れのシーンでも泣けたのだが、この時分かった。

スピルバーグがこの映画で一番訴えたかったのは「友情」でも「異文化交流」でもなくこの「空を飛ぶ」という自分の願いなんだ、と。

だから、とにかくこの空飛ぶシーンは力が入っている。
デフォルメされた月と大胆な画面構成。そしてこの音楽。わずか2〜3分ぐらいの短いシーンなのだが、スピルバーグはここに全神経を集中させたのではないだろうか?
その圧倒的な作り手のメッセージに胸が震え感動し涙した、というのが私の推測だ。

スピルバーグについてはインタビューも多々あるので、このあたりの本当の意図はどこかに掲載されているに違いない。私は調べもしないで勝手な解釈を書いているだけなので、違っているようであれば「バッカだなー、こいつ」と笑ってお許し頂きたい。

投稿者 親バカ1号 : 2004年06月27日 01:52

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